お知らせ

学会での発表のため、上田市の信州大学に。足を延ばして、安楽寺八角三重塔(国宝)に来ました。近世以前の八角塔としては、日本で唯一現存するものです。四重塔に見えますが、一番下の屋根は庇のような役割で裳階(もこし)と言います。 […]

2017年12月10日

安楽寺八角三重塔

学会での発表のため、上田市の信州大学に。
足を延ばして、安楽寺八角三重塔(国宝)に来ました。
近世以前の八角塔としては、日本で唯一現存するものです。四重塔に見えますが、一番下の屋根は庇のような役割で裳階(もこし)と言います。
南宋から持ち帰られた建築技術で、1290年代に建築されたとのこと。放射状に配された扇垂木がとても美しいです。
身が引き締まる寒さのなかでしたが、感動して、ながらく見惚れていました。

最寄りの別所温泉駅は、レトロでとてもかわいい駅でした。

2017年11月29日

十王堂 左官工事

藤川宿の十王堂ですが、良い感じで仕上がってきました。
今日は左官の松木さん親子が、屋根の雀口(すずめぐち)の漆喰塗りをされていました。
大工さんもとても丁寧な仕事をしていただきまして、美しく仕上がっております。
建物は12月に竣工の予定です。

はじまりの家

みよし市に建設中の住宅が外構を残して完成しました。
室内はとても暖かく、日差しが良い感じで入ってきます。外観も、植栽が入って風景になってきました。

2017年9月21日

中国 王澍(ワン・シュウ)建築

2012年にプリッカー賞を受賞した王澍(ワン・シュウ、シュウの漢字は樹の木偏をシ(サンズイ)にした字)氏が設計した中国美術学院(浙江省杭州市)を見学しました。
この美術学院は、王氏の作品が数多く建築されており、ひとりの建築家の、時代による思考と興味の変化、実験の様子が見られてとてもおもしろいです。
スロープが建物の内外を取り巻く初期の作品は、歩いていると視点が変化し、各所の窓から光の取入れられており、自由で楽しい。山の稜線のような屋根型の建物も、中国らしさを感じる建築できれいでした。
屋根全面が瓦小端立てであったりするのですが、この発想は地域の伝統的な集落(周荘など)の民家の屋根の棟瓦が小端立てでこれを参照しているようです。なるほど。
伝統的な要素と遊び心と深い思いが混じりあいながら、ほのぼのとつくられている感じがよいなあと思いました。

2017年9月20日

生土建築の展示会(@北京)

今年になって中国に行ってみたいなぁと思っていたら、機会に恵まれました。北京建築大学で行われている「土の建築」についてのシンポジウムとエキシビション。
版築を用いた現代建築で著名なドイツの建築家ラオホ氏らのレクチャーでは、「生土建築」の可能性と魅力を堪能し、刺激をうけました。
展示は、版築のオブジェ、版築を用いた実作のパネル、様々な色の土のインスタレーションなど、北京建築大学のムー先生が、学生達とともにものすごいエネルギーをかけて制作されており圧巻でした。
土の美しさ、魅力を伝えるためにこのような展示方法があるのかと、まさに目からウロコでした。